一般財団法人環境イノベーション情報機構
オランダ プラスチック容器包装のリサイクルでついに産業界と合意 分別収集コストは容器包装税で
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2007.09.18 【情報源】オランダ/2007.08.15 発表
オランダ住宅・国土計画・環境省のクラーマー大臣は、容器包装政策及び容器包装の分別収集に関する製造事業者の責任について、企業側と合意に達した。これにより、2年間近くこう着状態にあったこの問題が、やっと解決することになった。産業廃棄物については、プラスチック容器包装のリサイクルが既に実施されているが、今後、近いうちに、家庭のプラスチック容器包装についても、分別収集とリサイクルが実施される。これにより、プラスチック容器包装のリサイクル目標は、現在の20%から、2012年には42%に引き上げられる。この結果、CO2排出量を年間約210トン(電気にして約10万世帯分)抑制できると見込まれている。
今回の合意は、2008〜2012年に適用され、引き続き、市町村が家庭から容器包装を分別収集する。紙、ガラス、金属の収集は現在と変わらず、既に一部の地域で始まっているプラスチックの収集は全国規模に広げられる。ただし、容器包装の分別収集にかかった経費は、新たに設立される「廃棄物基金(Afvalfonds)」から払い戻されるようになる。この基金には、今後導入される「容器包装税」の税収から、年間1億1500万ユーロが支払われる。
容器包装税の税収は、最大2億5000万ユーロとなる見込み。これは企業から支払われるが、究極的には、容器包装を使う消費者が負担することになる。なお、廃棄物基金は、路上の散乱ゴミの削減を目指す「散乱ゴミ防止プログラム」にも年間1100万ユーロを支出する。【オランダ住宅・国土計画・環境省】