一般財団法人環境イノベーション情報機構
第3回国連海洋会議、海洋の気候取組を重視する「ブルーNDCチャレンジ」を発足
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2025.06.25 【情報源】研究機関/2025.06.09 発表
世界資源研究所(WRI)は、フランスのニースで6月9〜13日まで開催中の第3回国連海洋会議で「ブルーNDCチャレンジ」が発足したと発表した。気候危機における海洋の役割の重要性を強調し、各国に海洋を気候対策の国別約束(NDC)の柱とするよう求める。
海洋ベースの気候対策が実現する排出削減量は、1.5℃目標達成に必要な削減量の35%に及ぶが、海洋関連産業も海洋生態系も十分に対策に活用されていない。
ブラジルとフランスが主導し、オーストラリア、フィジー、ケニア、メキシコ、パラオ、セーシェル共和国が発足メンバーに加わった。
世界的に重要な海洋生態系を擁するブラジルは、今回提出したNDCにおいて初めて海洋ベースの対策を記載した。他の参加国も次の取組を約束した。
・海洋空間計画や総合的沿岸域管理による海洋生態系の持続可能な管理・保全・回復
・洋上風力・波力・潮汐によるクリーンな海洋エネルギーの促進と化石燃料の海底採掘の段階的削減
・海運・水産食品など海洋関連産業の排出削減とレジリエンス向上
・持続可能で気候耐性のある漁業・養殖業の支援
【世界資源研究所】