一般財団法人環境イノベーション情報機構
不正軽油使用の有無を調べる初の街頭検査を実施
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2005.04.08 【情報源】国土交通省/2005.04.07 発表
国土交通省は平成17年4月7日に、首都高速湾岸線東行大井本線料金所で関東運輸局が実施した、不正軽油使用の有無も検査対象とした初の街頭検査の結果を公表した。同省は、不正軽油を自動車用燃料として使用しているケースを検査するための持ち運び可能な硫黄分濃度測定器を開発し、17年度から街頭検査時にこの測定器を活用した燃料検査を実施していくとの方針をあきらかにしていた。
今回の検査では、軽油を燃料としたトラック16台について燃料を検査し、燃料中の硫黄分濃度が200ppm以上だった5台に整備命令書を交付し、硫黄分濃度が50ppmを超え200ppm未満だった1台に文書警告を発したが、不正軽油が使用されているとして、適正な燃料への入れ替えを命じる整備命令を発令したケースはなかった。
不正軽油は自動車用燃料として使用されると、排出ガス中に含まれる有害物質が増加したり、自動車部品の機能が悪化したりすることが懸念されているほか、製造時に生じる有害物質・硫酸ピッチの不法投棄の近年急増し社会問題化している点でも、使用排除のための対策が早急に求められている。【国土交通省】