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環境ニュース[国内]

ジクロルボス蒸散剤の用法・用量変更へ 人が長くいる場所への吊り下げタイプ使用禁止

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2004.11.04 【情報源】厚生労働省/2004.11.02 発表

 厚生労働省はジクロルボス(DDVP)を含有し、その蒸散による効果を目的とする殺虫剤「ジクロルボス蒸散剤」について、その安全性評価と市販後安全対策を検討するため、平成16年11月1日に薬事・食品衛生審議会に属する検討会を開催した。
 ジクロルボス蒸散剤は、ハエ・カの発生期に一定期間使用される製品。
 検討会ではこのことを踏まえ、ADI(注1)を基準とするより、現在、殺虫剤の承認審査で利用されているMOE(注2)を指標として評価する方が科学的で使用実態にも即していると指摘。
 また実際の使用環境に即した濃度データや殺虫剤の室内空気中濃度測定方法ガイドラインに基づいた試験室での試験結果を踏まえ、(1)吊り下げタイプの製剤は高い室内濃度で毎日24時間曝露した場合に安全域を上回るおそれがある、(2)殺虫機使用タイプの製剤は安全性上問題はないと考えられるが使用上の注意をより徹底させるべき−−との評価を行った。
 なおこれらの検討結果を踏まえ、厚生労働省は(一)「吊り下げタイプの製剤は人が長時間滞在する居室、飲食場所、飲食物が露出している場所では使用しないこと」、「殺虫機使用タイプの製剤であっても機械を8時間使用後、1時間放置しその後に十分に換気をしてから入室すること」−−の2点を明記する「用法・用量」の変更・「使用上の注意」の改訂や、(二)関係企業による消費者向け説明文書の作成・配布、薬剤師などによる適正使用情報の提供を徹底していくことを決めた。

(注1)1日摂取許容量:ヒトが一生涯にわたって毎日摂り続けても安全と考えられる量。
(注2)暴露マージン:暴露量がヒトの無毒性量(各試験で悪影響が認められなかった最大投与量)に対してどれだけ離れているかを示す係数。ジクロルボス蒸散剤の場合は、ラットの90日間反復吸入毒性試験による無毒性量と曝露量の比をさす。【厚生労働省】

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