一般財団法人環境イノベーション情報機構
流域の水環境改善事業プログラム評価書案への意見募集開始
【水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2004.02.02 【情報源】国土交通省/2004.02.02 発表
国土交通省は平成16年2月2日、「国土交通省政策評価基本計画」に基づく、「流域の水環境改善事業プログラム」への評価書案を公表し、この案について16年2月13日まで意見募集を行うことにした。今回の評価は主に平成5年から12年にかけて実施された「清流ルネッサンス21」事業が対象。
この事業は平成5年当時、環境基準の達成状況が低い21河川を対象に、河川管理者、下水道管理者と関係機関が共同で協議会を設置し、水質改善の共通目標の設定、目標達成のための具体的行動計画策定を行った上で、地域住民の参加により、水環境改善事業を緊急に実施するというものだった。
検討委員会による評価の結果では、目標達成河川が8、未達成だが水質改善が進んだ河川が12、水質改善が進まなかった河川が1−−という結果に基づき、「取組みによって、都市内河川で環境基準の満足度は顕著に高まった」また「目標期間内に目標水質を達成するため、下水道整備、河川浄化施設が適切に展開され、予算の重点投資もされた」と評価された。
ただし水質は改善されたものの、悪臭や泡の発生など、目に見える形での改善効果が示されなかったため、地域により取り組みの熱意に差があったことや、河川の水量も含めた目標が設定されなかったことが課題とされ、評価書案ではその対応策として、(1)地域の熱意に頼るのではなく、施策を確実に実行するための制度、(2)悪臭や泡対策のための地域ごとのきめ細かな目標設定、(3)河川水質だけでなく水量も含めた計画制度−−を検討する必要があると指摘されている。
意見は郵送、FAX、電子メールで受付けている。【国土交通省】