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環境ニュース[国内]

2004年版不公正貿易報告書案、EU環境政策を貿易協定上問題と指摘

エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2003.11.06 【情報源】経済産業省/2003.11.06 発表

 経済産業省は2004年版の「不公正貿易報告書」の内容案を2003年10月31日付けで公表し、この案について2003年12月26日まで意見募集を行うことにした。
 「不公正貿易報告書」は日本の産業界の事業活動にとって問題となる各国の貿易政策・措置の改善・撤廃を相手国に促すことを目的とした資料。問題となる貿易政策・措置をWTO協定やこれに準ずる国際ルールにのっとって問題点を分析している。2004年版報告書は2004年春までにとりまとめを行う予定だが、産業界の要望をより適切に反映させるため、今回意見募集が行われるもの。
 内容には、中国やアジア各国で日本企業の製品の海賊版・模倣品が規制されていないことについての懸念表明や、WTO違反のおそれがある米国貿易政策の追求−−なども含まれているが、EUに対する3件の指摘はいずれも環境政策に関係するものとなっている。
 (1)エネルギーを使うあらゆる製品について、ライフサイクル全般にわたる環境影響評価やエネルギー効率規制の導入を求めたエコデザイン指令案はTBT協定(注1)上問題がある、(2)化学物質の登録、評価、許可制度の厳格化を図る新化学品規制案「REACH」はGATT(注2)3条とTBT協定上問題がある、(3)廃電気電子機器指令(WEEE)、電気電子機器中の特定有害物質使用制限指令(RoHS)、廃電池指令改定案に基づくEU各国の規制は必要以上に貿易制限的になる可能性がある−−などと指摘している。
 この案への意見は郵送、FAX、電子メールで受付けている。

(注1)TBT協定=貿易の技術的障害に関する協定。各国製品規格が国際規格を基礎とするよう規定。1995年1月にWTO協定に包含された。
(注2)GATT=関税および貿易に関する一般協定。貿易に関する基本的な国際ルールとして1948年に発効。WTOの基礎となった。3条は輸入品に国産品と同様の待遇を与えるべきとする「内国民待遇」の原則を定めている。【経済産業省】

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