亀井農水大臣、米通商代表とＷＴＯ農業・林水産物交渉について会談

【エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2003.07.15 【情報源】農林水産省／2003.07.14 発表

　亀井農林水産大臣は２００３年７月１１日、米国通商代表部を訪れ、ゼーリック通商代表らとＷＴＯ農業・林水産物交渉について会談を行った。
　亀井大臣は食料安全保障の確保や国土保全の上から現在の農業生産を維持する必要に迫られている日本の状況を紹介するとともに、ＷＴＯ農業交渉で、品目ごとに柔軟に関税を設定するウルグアイラウンド方式がされるかどうかに今後の国内農政改革の成否もかかっている、との日本の立場を説明した。
　なおこれに対しゼーリック代表は、９月のカンクン閣僚会合が成功しなければ各分野の交渉は大幅に遅れてしまうため、日、米、ＥＵなどの主要国はリーダーシップを発揮すべきであるとの意見を述べ、また「林水産物などの関税撤廃に抵抗しているのは、先進国では日本だけ」と日本の姿勢に対する非難の色を示した。
　これを受け亀井大臣は「関税一律引下げの考え方では、日本を始め、条件に恵まれない国の農業は壊滅的な打撃を受ける。ＷＴＯ加盟国の過半数がウルグアイラウンド方式を支持している」との見解を伝え、非農産品についても「現実的に合意をまとめるためには持続可能な開発への配慮をするための柔軟性の確保が重要」との主張を行った。
【農林水産省】