一般財団法人環境イノベーション情報機構
HFC−134aの使用実態調査を公表
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2003.06.12 【情報源】経済産業省/2003.06.12 発表
経済産業省は京都議定書の削減対象物質となっている、温室効果のあるフロン類HFC(ハイドロフルオロカーボン)のうち、HFC全推計排出量のうち約2割を占めているHFC−134a(1・1・1・2−テトラフルオロエタン)を主に使用しているエアゾール製品のユーザーの使用実態調査をまとめ公表した。HFC−134aは現在、光学機器やATMなどの精密機器のダストブロワー(ほこり飛ばし)や急冷剤として利用されているが、温室効果は二酸化炭素の1,300倍と高い。
今回の調査はダストブロワーや急冷剤としてHFC−134aを使ったエアゾール製品を利用していると考えられる4,401事業者に対してアンケートを実施。
回答があった1,553事業者(回収率:35.3%)のうち3割がHFC−134a製品を使用しており、特にATMなど紙幣や硬貨を取り扱う機器を使用している金融業者の利用は7割と高いことが判明した。
また1事業者あたりの使用本数が多かったのは半導体機器製造事業者と金融事業者・鉄道事業者で、半導体機器製造事業者では年間約530本、金融と鉄道事業者では約400本を消費していることがわかった。
なおHFC−134aを使った製品からの代替製品の移行については、圧縮空気や液化炭酸ガスへの転換を進めている事業者の存在が確認された一方で、代替製品の引火や爆発性に対する懸念から「代替は難しい」と回答した事業者も多かった。
経済産業省ではこれらのユーザーに対し、今後、圧縮空気などの代替製品を選択するよう、PRを行っていきたいと考えだ。【経済産業省】