一般財団法人環境イノベーション情報機構
東芝、再生可能エネルギーの出力や需要の変動による停電の発生を防ぎ、マイクログリッドの安定稼働を実現するGFMインバーターの効果を実機検証
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2022.09.29 【情報源】企業/2022.08.26 発表
株式会社東芝は、マイクログリッドの安定稼働を実現するためにGFMインバーター(Grid forming inverter)による系統安定の効果を実機検証した。マイクログリッドは、大規模発電所の電力供給に頼らず、再生可能エネルギーを活用し地域単位で電力の自給自足を可能にする分散型エネルギーシステムの一種。電力は出力や需要が急激に変動すると、普段安定している系統周波数が急激に変動し、保護リレーが動作し電力供給が止まり停電につながることがある。特に、再エネの割合が高まると系統周波数の変動は大きくなるため、マイクログリッドの普及には、系統周波数を安定的に保つ技術の開発が求められている。同社は、本年3月、系統周波数が急激に変動した際、インバーターから電力を出力することで擬似的な慣性を供給し、配電系統内の系統周波数を維持するGFMインバーターを試作し、模擬的に構築したマイクログリッドに適用した場合の効果を実機検証したが、今般、再エネを実際に使用するなど、より実環境に近い形で実機検証を行い、太陽光発電にGFMインバーターを搭載した場合に、系統周波数の低下が約3割抑制されることを実証した。
【株式会社東芝】