一般財団法人環境イノベーション情報機構
大成建設、築物ライフサイクルCO2の評価ツール「T-LCAシミュレーターCO2」を開発、調達から解体まで簡易にCO2排出量と削減効果を算出可能
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2022.07.29 【情報源】企業/2022.05.30 発表
大成建設株式会社は、建築物のライフサイクルCO2の概算値を短時間で容易に算出可能なツール「T-LCA シミュレーターCO2」を開発した。同ツールは、建築物のライフサイクル「調達、施工、運用、修繕、解体」に係るCO2排出量や削減効果を、建築物の初期計画段階からライフサイクルに応じて概算値として算出することが可能で、消費者のCO2排出削減目標を意識した建設計画を支援し、カーボンニュートラル社会の実現に寄与するもの。2050年のカーボンニュートラル実現に向け、建築物のライフサイクルにおいて発生するCO2を把握し、削減させることは、施工者だけでなく建築物を所有・運用する消費者にとっても必要不可欠な取り組みとなる。しかし、現在、建築物のライフサイクルCO2を算出するツールは少なく、既存ツールを活用してもデータ入力や計算に膨大な手間と時間がかかるため、建築物の初期計画段階からライフサイクルCO2を容易に算出可能なツールが求められていた。
そこで同社は、建築物の初期計画段階でもライフサイクルに応じたCO2排出量や削減効果などの概算値を算定可能なツール「T-LCAシミュレーターCO2」を開発した。
同ツールの評価項目は、「調達、施工、運用、修繕、解体」の段階に分類され、ライフサイクルCO2削減に寄与する主要な40項目程度の取組みについて、5つのレベルから各々選定し、その際のCO2排出量や削減効果の評価値を算出する。特に運用段階は全体でのCO2排出量の占める割合が大きく、他の段階に比べて正確性が求められるため、WEBプログラム(建築物のエネルギー消費性能計算プログラム)と連携させることで、数値を算出している。
【大成建設株式会社】