一般財団法人環境イノベーション情報機構
平成30年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書を公開
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2019.09.02 【情報源】環境省/2019.08.30 発表
環境省は、「特定物質等の規制等によるオゾン層の保護に関する法律(オゾン層保護法)」に基づき、平成30年度におけるオゾン層の状況、オゾン層破壊物質等の大気中濃度等に関する監視結果を年次報告書として取りまとめ公表した。オゾン層の状況は、地球規模のオゾン全量が、1980年代から1990年代前半にかけて大きく減少した。
その後減少傾向が緩和し、1990年代後半からはわずかな増加傾向がみられるものの、1970年代と比べて現在も少ない状態が続いている。
地球規模のオゾン全量が1960年(人為起源のオゾン層破壊物質による大規模なオゾン層破壊が起こる前)レベルまで回復する時期は、北半球の中・高緯度域で2030年頃、また南半球中緯度では2055年頃と予測されている。
特定物質等の大気中濃度は、北半球中緯度域(北海道の観測地点)では、CFC(クロロフルオロカーボン)の大気中濃度が十数年以上減少し続けている。
一方、HFC(ハイドロフルオロカーボン)は近年急速に増加している。
HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)も増加し続けていたが、一部の冷媒種は近年その増加がゆるやかになっている。
環境省は、今後もオゾン層の破壊の状況や大気中におけるオゾン層破壊物質等の濃度変化の状況について引き続き監視していく。
また、オゾン層保護法に基づくオゾン層破壊物質等の製造数量の規制等の取り組みを着実に実施していく。
なお、年次報告書全文は以下に掲載している。
オゾン層等の監視結果に関する年次報告書(環境省)
http://www.env.go.jp/earth/ozone/o3_report/index.html
【環境省】