一般財団法人環境イノベーション情報機構
2002年の南極上空のオゾンホール 1989年以降最も早く消滅
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2002.11.21 【情報源】気象庁/2002.11.20 発表
気象庁は8月上旬から南極上空に存在していた2002年のオゾンホールが11月11日までに消滅したと発表した。このタイミングでのオゾンホールの消滅は1989年以降最も早い。また2002年のオゾンホールは、最大時(2002年9月19日)の面積も1991年以来最小の2,054万平方キロメートルにとどまり、発達した後、大きく変形・分裂した後消滅したという点で特徴があった。
気象庁はオゾンホールが小規模で消滅が早かった原因として、(1)南極域成層圏の気温が例年よりも高く、オゾン破壊を促進する極域成層圏雲の出現の目安となるマイナス78℃以下の領域の面積が小さかったこと、(2)南極上空の低気温の大気の渦(極渦)が不安定だったため、オゾンホールの外側にあるオゾン濃度の高い空気がオゾンホールの内側の空気と混ざりやすかったこと−−の2つをあげている。
オゾンホールは例年10月上旬までに最大規模となり、11月下旬から12月にかけて消滅することが多い。【気象庁】