一般財団法人環境イノベーション情報機構
伊藤園、開発した「茶殻配合シート」装着の環境配慮型飲料自販機の設置を推進
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2017.07.19 【情報源】企業/2017.07.11 発表
伊藤園は、共同開発した「茶殻配合シート」を本体に装着した環境配慮型の飲料自動販売機の設置を推進する。茶殻配合シートは抗菌消臭や、都市部の気温が郊外部に比べて高温になるヒートアイランド現象を緩和する効果があるという。衛生面の意識が高い病院・介護施設などの屋内向けや、環境・景観を考慮する屋外用に導入を始めた。伊藤園は、日本茶飲料の販売拡大に伴って製造過程で排出される茶殻の量が増えていることを受け、茶殻を原材料の一部に使った畳、建材、樹脂製品、PETボトル用段ボールなど約100種類の茶殻リサイクル製品を開発してきた。今回、横浜市との「地域活性化に関する包括連携協定」の取り組みで同市の企業と茶殻配合シートを開発した。
独自の技術で茶殻をシート状に加工し、自販機に装着する。1台あたり伊藤園の日本茶飲料「お〜いお茶」525mLのPETボトル約160本分の茶殻を使用した。カテキンなど緑茶成分由来の抗菌消臭効果と、シート表面の凹凸や微細孔によるヒートアイランド現象の緩和効果がある。凹凸・微細で通常の鉄板と比較して温度の上昇が抑えられる。
さらに凹凸・微細孔に水が取り込まれて徐々に蒸発するため、打ち水効果も期待できる。試験では通常の自販機が表面温度60℃を超えても、茶殻配合シート装着自販機は50℃に満たなかった。抗菌効果は大腸菌、サルモネラなどが18時間後になくなっていた。茶殻配合シート装着自販機は横浜情報文化センター(横浜市中区)に設置された。
【株式会社伊藤園】