一般財団法人環境イノベーション情報機構
繊維強化プラスチック製廃船のリサイクルシステムの実証試験実施へ
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2002.10.04 【情報源】国土交通省/2002.10.04 発表
国土交通省は瀬戸内海西部地域をモデル地区として、繊維強化プラスチック(FRP)製廃船のリサイクルシステムの実証試験を実施する。同省では、平成12年度から「FRP廃船高度リサイクルシステム構築プロジェクト」でFRP廃船のリユース・リサイクル技術についての検討を行っており、このうちリサイクル技術については、FRP破砕片をセメントの原材料として利用する際の技術的課題を克服するための検討が行われていた。
今回の実験は、広島県廃船処理対策協議会が実施する「FRP廃船処理の集中トライアル」との共同で実施するもので、広島県内のプレジャーボート販売店や自治体がユーザーから収集したFRP廃船を、県内2か所に設置した一時保管・解体場所で分別・解体した後、福岡県のセメント工場まで輸送し、工場内で粉砕・選別・調合後、セメントの原材料としてリサイクルするためのセメント焼成試験を行う。
一連の試験過程を通じて、12年度から検討してきた技術開発の成果検証や、リサイクル処理フローの検証、処理コストの推計を実施する予定だ。
FRPは破砕が難しく、処理費用が高いことから海洋投棄や放置艇の沈廃船化などの問題が近年顕著になっており、リサイクル技術の確立が求められていた。【国土交通省】