一般財団法人環境イノベーション情報機構
トヨタ自動車、トヨタブランドで最初のFCバスを東京都に納車、都営バスで運行
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2017.02.28 【情報源】企業/2017.02.24 発表
トヨタ自動車は、トヨタブランドで販売する最初の燃料電池(FC)バス「トヨタFCバス」1台を東京都に納車した。3月納車予定の1台も含め、都営バスで運行される。トヨタは2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、都を中心に100台以上の導入を予定する。市街地を走るFCバスが増えることで、公共交通手段としての理解が高まると期待している。トヨタFCバスは、2014年12月に発売した燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」用に開発した仕組み「トヨタフューエルセルシステム(TFCS)」を採用した。TFCSは、発電装置や高圧水素タンクなどの燃料電池技術と、ハイブリッド技術を融合している。内燃機関よりエネルギー効率が高く、走行中にCO2や環境負荷物質を排出しない。
大容量の外部給電システムも装備している。235kWhの容量があり、最高出力7.2kWで電力を供給する。災害などで停電が発生した時は、学校の体育館をはじめとした避難所や家電の電源などに利用することもできる。トヨタFCバスの都営バス仕様は全長10.555m、全幅2.49m、全高3.34mで、乗車定員は77人(座席26、立ち席50、乗務員1)となる。
バス前方の上部に高圧水素タンクを配置し、そこから後方上部の燃料電池に水素を供給する。空気中の酸素と水素の化学反応で電気を作り、後方下部のモーターを駆動させて走行する。FCバスは、都営バス「都05系統」の東京駅丸の内南口−東京ビッグサイト間で、3月21日から営業運行する。この路線は有楽町駅、銀座4丁目、勝どき駅を通る。
【トヨタ自動車株式会社】