一般財団法人環境イノベーション情報機構
JR東日本、秋田支社が電化区間と非電化区間を走行できる新型蓄電池電車を投入
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2016.12.08 【情報源】企業/2016.12.02 発表
JR東日本の秋田支社(秋田市)は、交流電化区間と非電化区間を走行できる新型の交流蓄電池電車「EV-E801系」(2両1編成)を男鹿線に投入する。直流の蓄電池電車は既にあるが、交流の蓄電池電車はJR東日本で初となる。2017年春ごろの営業運転への導入に向け、性能評価や技術的な検証を12月中旬に秋田地区で始める。蓄電池電車は大容量の蓄電池を積み、その電力を使って電化されていない区間を走行できる。非電化区間を走る従来の気動車のエンジンから発生する排ガスを解消すると同時に、CO2排出量を削減し、騒音も低減する。電化区間では通常の電車と同様に架線からの電力で走行するとともに、蓄電池を充電する。
運転区間は、奥羽本線の秋田駅(秋田市)−追分駅(同市)と男鹿線の追分駅−男鹿駅(男鹿市)となり、追分駅−男鹿駅が電化されていない。男鹿駅には、走行に必要な電力を到着した電車の充電池に蓄える専用の充電設備を設置する。電力会社の配電線から受電し、架線を設けて電車停車中にパンタグラフから充電する。
走行中の回生ブレーキの電力も蓄電池にためる。室内の照明はすべて消費電力が抑えられるLED(発光ダイオード)にする。EV-E801系はパンタグラフのある車両とリチウムイオン蓄電池を備える車両で構成する。蓄電池は360kWhの容量がある。追分駅−男鹿駅は路線距離が26.6kmで、搭載する蓄電池容量に適しているという。【JR東日本秋田支社】