一般財団法人環境イノベーション情報機構
東電の自主点検作業記録不正疑惑について暫定調査結果を公表 29件中15件に問題
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2002.09.17 【情報源】原子力安全・保安院/2002.09.13 発表
原子力安全・保安院は平成14年9月13日、東京電力から不正記載の疑いがあると報告された29件の自主点検作業記録についての暫定的な調査結果をまとめた。同院では東京電力や点検事業者であるGE社(General Electric International Inc.)に対し、関係者のヒアリング、3原子力発電所や本社の立入検査を行っていた。
調査結果によれば、29件中、技術基準適合義務を遵守していなかった可能性がある事例が6件、国への報告を怠ったり、事実に反する報告を行ったりした可能性がある事例が5件、事業者の自主保安のあり方として適切とはいえない事例が4件存在した。一方、残り14件についてはGE社と東京電力の間に見解の相違が生じているものの、安全規制や事業者としての自主保安のあり方としては特に問題が見いだされないとしている。
なお原子力安全・保安院としては、引き続き調査を継続し、今回の暫定調査結果について更に検討を加えるとともに、関係委員会でとりまとめる再発防止策や原子力安全・保安院の調査活動に関する外部評価の結果とあわせ、14年9月中にも改めて中間報告をまとめ公表する予定だ。【原子力安全・保安院】