環境省、いぶき（GOSAT）観測データ公表

【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2016.09.01 【情報源】環境省／2016.09.01 発表

　環境省は、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」（GOSAT）の観測データによる大都市等の人為起源二酸化炭素濃度の推定結果を公開した。

　今回算出した「いぶき」による人為起源CO2濃度の全球及び地域分布から、人口が密集した、または火力発電、油・ガス田開発を含めた産業活動が盛んな北米、欧州、中東、インド、中国等において人為起源CO2の濃度が高いことが分かる。さらに、日本について前回はデータ数が少なく人為起源CO2の濃度を算出できなかったが、今回の解析ではデータの蓄積により、東京都市域で人為起源CO2濃度が高いことを確認できた。「全球」「北米」「南〜東アジア」において、「いぶき」による人為起源CO2濃度とインベントリ等による人為起源CO2濃度の相関は高く、その差は「いぶき」の誤差の範囲程度という。

　今後は衛星による人為起源CO2濃度の推定精度をさらに高めるために、高頻度・多数の衛星CO2濃度データの取得方法を検討するとともに、大規模排出源周辺での地上観測を行うなど人為起源排出量を衛星CO2濃度データから推定する手法の開発及び推定結果の実証に取り組む予定