一般財団法人環境イノベーション情報機構
IHI検査計測、工業製品用非接触洗浄装置の販売開始、廃棄物処理の課題解決
【ごみ・リサイクル 産業廃棄物】 【掲載日】2015.07.24 【情報源】企業/2015.07.21 発表
IHIの関係会社で検査・測定用機器のIHI検査計測は、工業製品を製造する際の洗浄、溶接前後処理、塗装剥離、油膜除去など様々な工程に対応する非接触洗浄装置「レーザクリア50」の販売を始めた。レーザー光を使用した洗浄によって廃液など廃棄物処理の課題を解決するとともに、生産性向上とコスト削減を可能にする。自動車や航空機などの工業製品は金属材料表面の洗浄に薬液、水、砂や金属などのブラスト材を使った洗浄方法が利用されているが、二次廃棄物の処理が問題となり、レーザー光での洗浄が注目されていることから開発した。「ファイバレーザ」と呼ぶレーザーを使用して高いビームの品質やメンテナンスコスト低減を実現した。
レーザーは施工したい部分だけに照射するため、従来の化学洗浄と違って不要な部分をカバーするマスキング工程が省略できる。移動が容易で遠隔操作性に優れ、狭い場所や人間が入れない危険な箇所での作業も可能になる。加えて、溶接工程などで使用するロボットに搭載することで洗浄工程を同じ生産ラインに一本化できる。
本体は幅525mm、奥行き475mm、高さ965mmと狭い場所でも邪魔にならない。家庭用の100Vコンセントで使用でき、ランニングコストはほぼ電気代だけですむ。空冷仕様にして騒音も抑えた。高度な工業材料の生産と環境負荷の低減を後押しし、今後3年以内に年間販売台数30台を目標にする。将来は年間50台の事業規模を目指す。【(株)IHI検査計測】