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環境ニュース[国内]

川崎重工、船舶用ディーゼル機関のNOxやCO2を複数技術で削減するシステムを完成

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2015.05.26 【情報源】企業/2015.05.20 発表

 川崎重工業は、船舶用のディーゼル主機関から排出されるNOx(窒素酸化物)やCO2を複数の環境技術を組み合わせることで削減するシステム「K-ECOS(カワサキ−エコシステム)」を開発した。神戸工場(神戸市中央区)で完成させた。自社の2サイクルのディーゼル機関で試運転を行って性能を確認した。今後、約2年間の実船試験を実施する。
 K-ECOSは、船舶用ディーゼル主機関の“過給機カット運転”、“水エマルジョン燃料”、“排気再循環(EGR)”を合わせた。水エマルジョン燃料は細かい水粒子が分散して含まれ、シリンダー内に噴射されると水滴が蒸発して周囲の熱を奪い、燃焼温度を下げてNOx生成を抑える。EGRは排ガスの一部をエンジンに還流させてシリンダー内の燃焼温度を下げる。
 国際海事機関(IMO)は国際航海する船舶のNOx排出量を段階的に規制している。船舶用ディーゼル機関のNOx排出量は、2011年から適用されている2次規制でそれまでの1次規制値比で15〜22%の削減、2016年からの3次規制では同80%の削減が義務付けられる。2次規制海域でK-ECOSは過給機カット運転と水エマルジョン燃料でCO2とNOx排出量を削減する。
 来年以降、3次規制の海域を航行する場合は過給機カット運転で、水エマルジョン燃料にEGRを加える。これによって2次規制対応機関と比較して燃料消費量、CO2排出量を増やすことなくNOx排出量を規制値まで削減できる。K-ECOSは川崎重工が製造する2サイクルディーゼル機関に搭載し、2015年度末引き渡し予定の大型自動車運搬船の主機として試験を行う。【川崎重工業(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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