「ＯＤＡ総合戦略会議」民間委員有志がＯＤＡ予算削減に懸念表明

　外務省の「ＯＤＡ総合戦略会議」民間委員有志は２００２年８月１２日、「ＯＤＡ予算は少なくとも現在の予算規模は維持されねばならない」とする緊急提言を行った。
　日本のＯＤＡ予算は、この３年間毎年継続して削減されており、しかも削減率は一般歳出や防衛関係費、公共事業関係費などの他の主要経費を大きく上回り、予算額は５年前の８割以下に抑制されている。
　これに対し欧米諸国は、２００１年９月１１日の米国同時多発テロ事件を契機として、ＯＤＡの大幅な増額方針を打ち出し、開発途上国が直面するさまざまな問題に積極的な取組みを見せる傾向にある。
　提言では、このような状況の中、日本のＯＤＡ予算を巡る動向は国際社会の注目を集めるものとなっていると指摘。「ＯＤＡ予算削減が国際社会の失望を招き、長年培われてきた信頼関係を損う」事態となることに懸念を表明している。【外務省】