一般財団法人環境イノベーション情報機構
繊維強化プラスチック廃船リサイクルシステム モデル事業実施へ
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2002.07.22 【情報源】国土交通省/2002.07.19 発表
平成14年7月2日に開催された、第5回FRP(繊維強化プラスチック)廃船高度リサイクルシステム構築推進委員会で、FRP廃船高度リサイクルシステム構築プロジェクトの平成13年度報告書が取りまとめられた。近年、FRP廃船の海洋投棄や放置艇の沈廃船化などの問題が生じており、FRP廃船高度リサイクルシステム構築プロジェクトでは、このような問題に対する対処や循環型社会構築などを目的として、FRP廃船のリユース・リサイクル技術の検討を行っている。
このうちリサイクル技術について平成13年度は、破砕片をセメントの原材料として利用する際の技術的課題として12年度報告書で指摘された、破砕機構の開発や破砕時の粉塵・騒音対策などの課題克服に向け、セメント炉の影響評価や破砕機構の耐久性向上に関する試験が実施された。
なお試験の結果、破砕機構の刃の耐久性の検証、発泡剤とFRP材と自動選別手法の技術的改良が新たな課題となったほか、FRP船保有数が多く廃船問題に対する関心が高い地域で、FRP船のリサイクルシステムの事業化モデルを構築することも提案され、事業化に必要な事項の検討が開始された。
一方リユース技術については、船体各部接合工法における構造強度評価、リユース可能なFRP船の要素技術開発、劣化診断技術開発、補修技術の標準化などの検討が実施された。【国土交通省】