東芝、インド気象庁がスリナガルに設置する気象レーダーを受注、日本以外で初

【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2014.10.29 【情報源】企業／2014.10.27 発表

　東芝は、インド原子力エネルギー庁傘下の国営企業を主契約者にして、気象レーダーを共同受注した。同レーダーは、インド気象庁が同国最北部のジャム・カシミール州スリナガルに設置する。東芝にとって日本以外で気象レーダーを受注するのは初めてで、2015年1月の納入を予定している。
　受注したのはパラボラ・アンテナを備える移動可能な気象レーダーで、電波の強度をはじめさまざまな項目を測定できる。これによって半径80kmの範囲で雨量や風速などを高い精度で観測できる。従来型の気象レーダーと比べ、設備全体で体積を75％、消費電力を90％削減した。
　東芝は気象レーダー事業について共同受注した国営企業と、2012年8月から協業関係にある。東芝の日本での納入実績と、現地で据え付け作業などを担当する国営企業との共同提案が評価されて受注した。東芝は日本で国土交通省や大学研究機関向けに気象レーダーを納入している。
　東芝は今回のインドでの受注を弾みに、日本の経験を基に各国のニーズに対応した製品・ソリューションを提案し、世界で受注拡大を図る。東芝は大阪大学や独立行政法人情報通信研究機構とともに、従来の約20倍の速さで観測できる気象レーダーの開発にも世界で初めて成功した。【(株)東芝】