大日本印刷、植物由来の高機能フィルム使用の注出口付き詰め替え用パウチを開発

【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2014.10.08 【情報源】企業／2014.10.02 発表

　大日本印刷（DNP）は、植物由来原料の高機能フィルム「バイオマテック」シリーズを使用した注出口付きの詰め替え用パウチ「エルボーUN prog（ユーエヌプログ」を開発した。強度や接着性など、包装材としての機能は、石油由来のフィルムを使った従来品と同等水準を実現している。化粧品やトイレタリーの包装材向けに10月に販売を始める。
　積層して製造する部材のうち、最も内側で内容物と接する層を植物由来原料の「バイオマテックPEフィルム」に置き換えた。酸素や水蒸気の透過を抑えるバリアー層にも、透明性のあるバリアーフィルム「バイオマテックIB-PETフィルム」や遮光性を付与した「バイオマテックVM-PETフィルム」など、植物由来原料で製造したPETフィルムを使った。
　注出口部分の補助部材も植物由来原料を使用した。環境負荷低減効果の定量評価では、容器の外側からナイロン、バイオマテックVM-PET、バイオマテックPEの3層構成の場合、石油由来原料の従来品と比べ、CO2排出量を26％削減する。バイオマス原料の乾燥重量比率を示すバイオマス度は36％に達する。内容物や充てん機の適正に応じて仕様設計できる。
　180mL用と350mL用を用意した。他の容量も個別相談に応じる。DNPはこれまで、樹脂使用量を削減した詰め替え用パウチ「エルボー」を1999年、ノズルを付けた「エルボーUN」を2012年に開発した。今回、環境負荷を一層低減するエルボーUN progを投入する。エルボーUN progを採用するメーカーは、環境に配慮していることがアピールできる。【大日本印刷(株)】