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環境ニュース[国内]

味の素、うま味成分のグルタミン酸を主成分にした葉面散布用の液体肥料を開発

エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2014.04.22 【情報源】企業/2014.04.17 発表

 味の素は、うま味成分のグルタミン酸を主成分にした液体肥料「グルハート」を開発した。葉面散布用で、4月に発売する。天候に左右されやすい露地栽培の農作物に使用する。日照不足や低温などによる生育の遅れを改善したり、ジャガイモやタマネギの大玉化などで、収量を増加する。グルタミン酸の製造過程で生成する発酵液を活用した。
 うま味成分のグルタミン酸は、サトウキビなどを主原料にし、微生物を使った発酵で生産する。グルタミン酸を取り出した後の発酵液にも、肥料にするのに十分な量のグルタミン酸が含まれる。植物の生育に必要なミネラルもあることから、これを肥料に活用した。グルハートは、栄養分が豊富な発酵液の成分を調整した液体肥料で、希釈して農作物の葉に直接散布する。
 10a(1000m2)あたりでグルハートの原液0.5〜1Lを水で200〜500倍に薄め、月に2〜3回散布する。これによって日照不足や低温時に不足するアミノ酸を供給し、生育を改善する。グルタミン酸はアミノ酸の一種で、肥料として葉から吸収させて農作物の樹勢を効率的に維持・回復させることができる。アミノ酸は葉面から吸収されることが確認されている。
 植物は太陽光エネルギーを利用し、二酸化炭素窒素化合物、水から、タンパク質を構成する全てのアミノ酸を合成する。しかし、日照が不足すると十分な量のアミノ酸が合成できなくなり、生育が遅れる。グルハートは、こうした樹勢が衰えやすい場合に効果を発揮する。味の素は、うまみ調味料製造過程で生成される発酵液に独自技術で価値を加えた。【味の素(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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