ホンダ、新型燃料電池車の試作車を「ロサンゼルスオートショー」で世界初披露

【大気環境 交通問題】 【掲載日】2013.11.26 【情報源】企業／2013.11.21 発表

　ホンダは、国際自動車展示会「2013年ロサンゼルスオートショー」（一般公開11月22日〜12月1日、米国ロサンゼルス）において、新型燃料電池車（FCV）の試作車を世界で初めて披露した。独自技術で燃料電池を新開発して小型・高出力にした。この試作車をベースにしたFCVを2015年に日本と米国で発売し、その後欧州にも投入する予定にしている。
　新型FCVは「ホンダFCEVコンセプト」と呼び、ホンダが2008年からリース販売しているFCV「FCXクラリティ」の後継モデルと位置付けた。FCVの本格普及が始まるとされる2015年に向け、性能向上とコストダウンを目指した次世代FCVの試作車で、搭載した燃料電池本体は、従来型より約33％小型化しながら100kW以上の出力を実現した。
　燃料電池本体を含む駆動装置は、市販車として世界で初めてフロントフード（ボンネット）の下に集約した。これによって大人5人が快適に座ることができる室内スペースを確保すると同時に、空力性能に優れるデザインになる。駆動装置を前部に配置することで、将来FCVが普及拡大する時期に複数車種への展開も容易になる。
　ホンダFCEVコンセプトは300マイル（約483km）以上の航続距離があるうえ、水素タンクの再充てんは3分程度で終わり、ガソリン車と同じよう使用できる。外部給電機能の装備も可能にする。ホンダは2015年に新型FCVを発売するほか、2020年ごろに向け、一層小型・軽量化した燃料電池システムを米ゼネラルモーターズと共同開発する。【本田技研工業（株）】