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環境ニュース[国内]

大栄環境、放射性セシウム汚染水を浄化する新技術

エネルギー 原子力】 【掲載日】2013.04.30 【情報源】企業/2013.04.25 発表

 廃棄物処理サービスの大栄環境を中核にした大栄環境グループで廃棄物処理を行う三重中央開発(三重県伊賀市)は、放射性セシウムに汚染された水を浄化する新しい技術を開発した。セシウムを高効率で除去し、東日本大震災で発生した福島第1原子力発電所の事故に伴う汚染水処理に活用できる。
 放射性セシウムを取り込む効果がある紺青色の顔料(着色に使う水に溶けない粉末)のプルシアンブルー(PB)を利用し「PB-X」と呼ぶ。PBは、福島第1原発事故の汚染水浄化に使われている鉱物のゼオライトと比べてセシウムの吸着性が高い一方、24時間以上の時間が必要なことが課題とされる。
 加えて、PBでの処理液のシアン濃度が排水基準値を超える問題もある。新技術のPB-Xは、吸着効果が高いPBを使用しながら、時間短縮とシアン濃度抑制を可能にした。従来のPBでの処理は汚染水にPBを入れるが、PB-XはPBの原料となるフェロシアン化塩と塩化鉄を入れて汚染水の中でPBを合成する。
 PBを生成する段階でセシウムを瞬時に吸着でき、併せて、従来の凝集剤の代わりにマンガンなど遷移金属の水酸化物を使ってシアンを沈殿させる。これによって1時間で99.99%の除去と排水基準内のシアン濃度を実現した。今後、実用化を目指してさまざまな実験を行い、新たな事業の柱にする【大栄環境ホールディングス(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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