JX日鉱日石エネルギー、FCV向けに日本初のスタンド一体型水素ステーションを開設

【大気環境 交通問題】 【掲載日】2013.04.24 【情報源】企業／2013.04.19 発表

　JX日鉱日石エネルギーは、燃料電池自動車（FCV）向けに日本で初めてのガソリンスタンド一体型の水素ステーションを、神奈川県海老名市のENEOS（エネオス）サービスステーション「Dr.Drive（ドクタードライブ）海老名中央店」の敷地内に4月19日開設した。ガソリン計量機と水素充てん機を並列して設置した水素供給拠点になる。
　独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）と、エネルギーや自動車各社が参加して水素供給ビジネスの事業化に向けた検証を行う試験研究組織、水素供給・利用技術研究組合（HySUT＝ハイサット）の共同実証事業。JXエネルギーがスタンド内に設置し、「海老名中央水素ステーション」と呼んで同社が運営する。
　海老名中央水素ステーションは、専用のトレーラーで水素を運び込み、ステーションでボンベに貯蔵する方式を採用した。FCVが本格的に普及した時に適した方法となり、ガソリンと同じように製油所などで効率的に大量製造した水素を輸送する供給体制を想定。JXエネルギーの中央技術研究所（横浜市中区）水素出荷実証設備から運ぶ。
　水素供給設備は、機器・配管一式を工場で標準規格コンテナにセットする新開発のパッケージ型を使用した。工期の短縮と建設費用の低減が可能になる。今後、供給インフラの技術を検証するとともに運営ノウハウを蓄積し、ガソリンスタンドでの水素供給事業の早期確立を目指す。名古屋市緑区のスタンドにも5月に一体型を開設する。【JX日鉱日石エネルギー（株）】