一般財団法人環境イノベーション情報機構
「排出ガス後処理装置検討会」 中間報告を公表
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2013.03.14 【情報源】環境省/2013.03.14 発表
環境省及び国土交通省は、平成25年3月14日、「排出ガス後処理装置検討会」中間報告を公表した。この検討会は、平成17年規制に適合したディーゼル重量車両のうち、尿素SCRシステムを搭載した使用過程車について、環境省の調査結果からシステムの性能劣化により、窒素酸化物(NOx)の値が新車時に適用される規制値を大幅に超過する事例が確認されたのを受けて、平成25年10月に環境省及び国土交通省が設置。NOxの値が新車時に適用される規制値を大幅に超過する原因究明と対策の検討を行っていた。
今回の中間報告では、尿素SCRシステムの性能低下の原因の一つは、システムを構成する触媒に未燃HCが付着する「HC被毒」と特定。その対策としてシステムを400〜500℃、40分間程度、昇温することが有効であるとしている。また、車両の使用に伴い再びHC被毒が進行するため、継続検査の機会等を利用し、定期的に昇温することが望ましいとしている。
今後は、自動車メーカーの自主的な取組の有効性についての検証や尿素SCRシステムのうち、昇温後も初期性能まで回復しない「前段酸化触媒」についての性能低下のメカニズム等の更なる調査・検討等のほか、平成21年規制適合車についても同様の性能低下の発生の有無を確認するとしてる。【環境省】【国土交通省】