一般財団法人環境イノベーション情報機構
JFEスチールの鉄鋼スラグ製品、横浜・八景島シーパラダイスに採用、共同研究も開始
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2013.03.07 【情報源】企業/2013.03.07 発表
JFEスチールの鉄鋼製造工程で発生する副産物の鉄鋼スラグ(かす)製品が、海洋テーマパークの横浜・八景島シーパラダイス(横浜市金沢区)に3月8日に新規開業する「海育(うみいく)」がテーマの施設「自然の海の水族館 うみファーム」に採用された。鉄鋼スラグ製品を使った海の環境改善に関して、運営会社の横浜八景島と共同研究も始めた。導入されるのは、サンゴや貝殻と同じ主成分を持つ藻場・サンゴ礁造成用ブロック「マリンブロック」、天然石材に代わって護岸や藻場造成材に使用される人工資材「マリンロック」、海底に敷設する砂利状の「マリンストーン」。マリンブロックとマリンロックは海藻・貝などの生物付着基盤になり、マリンストーンは底質を改善する機能もある。
いずれも自然の海の環境を形成して生物多様性の向上に役立つといい、うみファーム内で自然の海に暮らす魚がさまざまな視点で観察できる施設「オーシャンラボ」に設置される。オーシャンラボは、東京湾が本来持つ生態系の回復を狙いに、海の生物の浄化作用による環境改善・水質浄化に取り組む。鉄鋼スラグ製品は、海中観覧船から見ることができる。
JFEスチールと横浜八景島の研究は、四季を通した変化についての海中・海底の調査・観察が中心になり、海の環境改善技術の確立を目指す。情報発信もする。うみファームはオーシャンラボのほか、魚を捕って食べられる「食育ゾーン」やボートのアトラクションなどがある。JFEスチールは今後も、鉄鋼スラグによる環境保全技術の開発を進める。【JFEスチール(株)】