一般財団法人環境イノベーション情報機構
JX日鉱日石エネルギー、水素ステーションを整備、災害時対応機能も向上
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2013.01.21 【情報源】企業/2013.01.15 発表
JX日鉱日石エネルギーは、全国で展開するENEOS(エネオス)サービスステーション(SS)の新たな戦略で、SS併設型の水素ステーションの整備を進めて燃料電池電気自動車(FCV)の普及促進を図る。加えて、SSに設置している緊急用発電機の能力を高め、震災時対応機能を向上させる。策定中の第2次中期経営計画(2013〜2015年度)に盛り込む。SS併設型の水素ステーションは、ガソリン、軽油の計量機とFCVへの圧縮水素充てん設備を持つSSを指し、ガソリン、軽油供給レーンと別に、水素供給レーンを備える。3月に神奈川県海老名市と名古屋市の計2カ所に開設を予定する。その後、自動車メーカー各社がFCVの市場投入を計画する2015年度までに、大都市圏を中心に40カ所の設置を検討する。
FCVは、搭載する燃料電池に水素と酸素を取り込み、化学反応で電気エネルギーを発生させてモーターを回して走行する。通常の電気自動車(EV)と異なり、自ら電気をつくるため充電の必要がなく、短時間で水素が充てんでき、ガソリン車並みの航続距離がある。普及には水素充てんインフラの整備が重要になることから、JXエネルギーは整備を急ぐ。
震災時に対応可能なSSは現在全国に700カ所あり、出力4kWの緊急用小型発電機を装備し、災害に伴う停電時でも、緊急車両や被災地住民などに燃料を継続的に供給できる。今後2015年度までに、震度6弱以上の大規模地震が想定される地域のSS約100カ所に出力20kWの発電機を設置するとともに、水害多発地区では防水型計量器を導入するなど、設備を見直す。【JX日鉱日石エネルギー(株)】