日産自動車、米国の自動車用リチウムイオン電池工場が稼働、「リーフ」向けを生産

【大気環境 交通問題】 【掲載日】2012.12.17 【情報源】企業／2012.12.13 発表

　日産自動車が米国テネシー州スマーナに建設した自動車用のリチウムイオン電池工場が稼働を始めた。隣接する既存の車両組立工場で2013年初めに生産を始める電気自動車（EV）「リーフ」の2013年モデル向けの電池を生産する。電池と車両の現地生産でEVの普及を図る。新工場は、米国最大の自動車用リチウムイオン電池工場となる。
　稼働開始した電池工場は、需要に合わせて年間のモジュール生産量をリーフ20万台分まで拡大可能で、リーフに加え、今後新しい車両を展開する際にも搭載することができる。車両組立工場でもリーフの生産に向けて設備更新を実施し、電池、車両ともに米国で生産する体制を整えた。電池とリーフでこれまでに300人の雇用を創出した。
　リーフの2013年モデルは、新たな技術の追加と仕様変更を予定し、販売を始める2013年初頭が近付いた段階で内容を公表する。リーフは、既存の車両組立工場で主に北米向けに展開する乗用車「アルティマ」や北米の主力セダン「マキシマ」と同じ製造ラインで作り、それぞれの車種の需要に対応して生産台数を調整できるようにする。
　米国での電池とリーフの生産は、主要モデルを現地で生産する日産の戦略の一環となり、日産は2015年までに米国で販売する車両の85％を北米で生産する目標を掲げる。リーフは2010年12月に発売され、これまでに世界で約4万6000台を販売。このうち米国では1万8000台となる。現地生産によってコスト競争力を高め、販売拡大を目指す。【日産自動車（株）】