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環境ニュース[国内]

NEC・帝人など、1枚のシート上で電子機器の給電と無線通信を実現する技術を開発

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2012.10.05 【情報源】企業/2012.10.02 発表

 NEC、帝人、東京大学などの研究グループは、1枚のシート上で電子機器の給電と無線通信を実現する技術を開発した。世界で初めてという。机にパソコンを置くだけで安全に高効率で伝送できる。これまで、電磁波の漏れや電力伝送効率の低さから実用化は困難とされてきたが、これらの課題を解決した。今後も研究を進めて早い時期の実用化を目指す。

 電子機器に装着したカプラと呼ぶ専用の部品で伝送シート近くに閉じ込められた電磁波を受け、給電と通信を行う。伝送シート上の場所を選ぶことなく、伝送効率25%以上の給電と高速通信を可能にする。シートとカプラの構造を見直すとともに、電磁波を制御する技術と高効率の伝送技術を開発し、電磁波の漏れを抑えながら高い伝送効率を達成した。

 60cm四方の伝送シートを試作して実験し、無線LANで高速通信しながら、4W以上で25%以上の伝送効率で給電できることを実証した。電磁波の外部空間への放射や、手で直接触れた時の人体への電磁波吸収も基準以下となり、安全性も確保する。シートを机の表面に置けば、会議やオフィスでパソコンなどの機器へのコードレス給電と安定した通信を実現できる。

 伝送シートからコードレスで手元の照明や扇風機に給電すると同時に、複数のディスプレーとパソコンを無線通信することも可能になり、オフィス環境を快適にする。研究グループにはNEC、帝人、東大のほか、通信機器開発のNECエンジニアリング、通信シート開発のセルクロスも参加し、独立行政法人情報通信研究機構の支援を受けて新技術を開発した。【日本電気(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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