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環境ニュース[国内]

三菱重工業、米国の石炭火力発電所排ガスからのCO2回収・貯留実証でCO2貯留開始

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2012.09.21 【情報源】企業/2012.09.14 発表

 三菱重工業は、米国の電力大手、サザンカンパニーと進めている米国の石炭火力発電所排ガスからのCO2回収・貯留実証試験で、回収したCO2を地下に注入し、貯留を始めた。1日500t規模で回収と貯留を一貫して行う。排ガスに煤煙など不純物が多く含まれる石炭火力発電所を対象に、これだけの大きな規模で回収・貯留するのは、世界初という。

 実証試験は、米国南部アラバマ州にあるサザンカンパニーの火力発電所内に造った石炭たき排ガスCO2回収実証プラントで実施。排ガスから回収したCO2を、約12マイル(約19.2km)離れた場所の地下3000〜3400mの帯水層に貯留する。同州政府の許可を受けて貯留を開始して徐々に量を増やし、現在は最大規模に達した。

 実証プラントは、排ガス前処理、排ガスCO2吸収・再生、圧力をかけて送る設備などで構成する。CO2回収率は90%を超え、年間回収能力は15万tとなる。三菱重工は、CO2回収・圧縮の基本計画、エンジニアリング、中核機器の供給と実証運転の技術サポートを担当している。関西電力と共同開発したエネルギー消費量が少ない回収方式を採用した。

 三菱重工は、天然ガスと重油たきの排ガスからのCO2回収で世界トップ水準の実績があり、化学工場向けに10基の商用機を納入し、1基が建設中。石炭たきの排ガスでは、日本で1日10t規模の実験を手掛け、連続安定運転の実証を終えた。回収と貯留を大規模に一貫して行う今回の実証を通して、石炭ガスたきからのCO2回収技術の商用化を進める。【三菱重工業(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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