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環境ニュース[国内]

昭和電工、液晶パネルや半導体工程で使う温暖化ガスを分解する装置の新型を開発

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2012.09.10 【情報源】企業/2012.09.05 発表

 昭和電工は、液晶パネルや半導体の加工工程で使う温暖化ガスのPFC(パーフルオロカーボン)を分解する装置の新型「HB-3000」を開発した。水処理が不要なハイブリッド式にすることで処理能力を高めるとともに、運転コストを削減する。2012年内に販売を始める。PFCはCO2以上の温室効果を持つことから、排出が規制されている。

 PFCはフッ素と炭素で構成する不活性の化合物。電子部品・電子装置のテストや半導体の加工、洗浄に使用される。排出の際に分解処理が必要で、分解には化学反応方式と触媒方式と呼ばれる2種の方法がある。昭和電工が今回開発した装置のHB-3000は、ハイブリッドシステムを採用し、化学反応と触媒の両方式の利点を融合させた。

 化学反応方式は、排水処理が不要でCO2排出量も少ない半面、PFC分解と分解時に発生するフッ素分を固定する反応剤を使うためコストがかかり、反応材の容器の問題から処理可能な排ガス量が限られる。触媒方式は、PFCを触媒で分解して分解生成したフッ素分を水に吸収させる仕組み。低コストで大量処理できる一方、排水処理が必要になる。

 HB-3000は、触媒方式のフッ素分除去工程で安価なカルシウム系の反応剤を使って排水処理を不要にしたほか、反応材を直接自動供給・排出するシステムで処理できる排ガス量を増やした。大型の触媒方式と同等の能力がありながら小型化でき、化学反応方式と比べて反応剤のコストを抑えられる。中国をはじめ海外市場も含めて展開する。【昭和電工(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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