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環境ニュース[国内]

パナソニック、太陽光でCO2と水から有機物を生成する人工光合成システムを開発

エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2012.08.02 【情報源】企業/2012.07.30 発表

 パナソニックは、太陽光だけでCO2と水から有機物を生成する人工光合成システムを開発した。バイオマス生物資源)で使用される植物と同程度の世界最高の太陽エネルギー変換効率となり、植物に代わってCO2を原料に燃料や化学原料など有用な有機物が生成できる。循環型エネルギー社会の実現に向けて大きく前進したという。

 人工光合成は、植物の光合成と同様の反応を人工的に行う技術。太陽光を使って水と空気中のCO2から酸素と炭水化物を生成する植物を模し、太陽を使用して人工的にCO2を吸収し、酸素と、ギ酸、炭化水素、アルコールなどを生成する。ギ酸は防腐剤や抗菌剤に利用されているほか、水素を取り出して発電する燃料電池も検討されている。

 今回パナソニックが開発した人工光合成システムは、植物と同等の効率でCO2を吸収して有機物の生成を可能にし、生成される有機物の量は太陽光の量に合わせて増加する。システムは、太陽光を照射する光電極に、LED照明などに利用される高い光電子変換効率を持つ窒化物半導体を使用し、有機物を生成する電極に金属触媒を使う。

 従来は、太陽光からCO2が反応するエネルギーを得るために光電極の構造が複雑になるうえ、照射光の強度を増やしても反応電流は比例して増加しなかった。パナソニックは、窒化物半導体でCO2の反応に必要なエネルギー状態を作り出す光電極技術を開発。併せて、有機物を選んで効率的に生成できる触媒技術で課題を解決した。【パナソニック(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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