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環境ニュース[国内]

JFEスチール、コマツ子会社と製鉄所の排熱を利用した熱電発電技術を研究開発

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2012.04.23 【情報源】企業/2012.04.19 発表

 JFEスチールは、コマツの100%子会社で温調機器製造・販売のKELK(ケルク)、北海道大学と共同で、製鉄所の排熱を利用して電気を生み出す熱電発電技術の研究開発を始めた。独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の省エネルギー革新技術開発事業に採択され、最大出力10kWのシステムを設置して実証試験を行い、100kWクラスの実用化を目指す。

 熱電発電技術は、異なる金属・半導体に温度差を設けると電圧が発生する「ゼーベック効果」と呼ぶ現象を活用して熱から電気を取り出す発電方法。KELKは世界最高効率の熱電発電モジュールを2009年1月から製造・販売している。このモジュールを使った熱電発電システムを、2012年度内にJFEスチールの東日本製鉄所京浜地区(川崎市川崎区)の連続鋳造工程に設ける。

 鉄鋼半製品のスラブが流れるラインに熱電発電モジュールを集めたユニットを取り付け、スラブからの放射熱で発電する。製鉄所は24時間操業のため廃熱が常に存在し、昼夜や天候に関係なく発電可能な熱電発電技術を活用すると、年間を通じて安定して電力を供給できる。実証試験では、発電性能、耐久性の確認と、各段階での環境負荷評価を実施して100kWの実用化にめどを付ける。

 KELKは、コマツ粟津工場(石川県小松市)の熱処理炉に発電システムを設置して約1万3000時間の実証発電試験を行い、工場内の照明に利用している。製鉄所での実証発電は今回が初めてとなる。この成果をさまざまな工場の排熱に適用し、電力不足解消やCO2排出削減につなげる。【JFEホールディングス(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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