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環境ニュース[国内]

丸紅、コーヒーかすの飼料化技術を開発、食物残さの有効活用と畜産飼料を安定化

ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2012.03.12 【情報源】企業/2012.03.09 発表

 丸紅は、コーヒーかすの飼料化技術を、食品副産物・飼料製造販売の名和産業(京都市下京区)、帯広畜産大学と開発した。ばい煎されたコーヒーかすをリサイクル飼料に利用し、食物残さの有効活用と畜産飼料の安定化につなげる。丸紅が独占販売権を保有する生菌剤を使って名和産業がコーヒーかすに応用し、帯広畜産大で実証実験を行い、開発した。

 コーヒーかすは高い水分と家畜が嫌がる風味がある。高水分の飼料は腐敗が早く保存がきかないため、脱水か乾燥処理して水分を調整する必要があるうえ、コーヒーに含まれるカフェインを家畜が好まないという問題があった。丸紅などは今回、高水分でも保存性を高め、家畜が嫌う風味を除去するとともに、コーヒーかすの繊維質の消化率を向上させることに成功した。

 さらに、コーヒー残さの中のカフェインの含有量を55%まで削減したことで、リサイクル飼料への利用が可能になった。開発した飼料は、飼料としての栄養価が増加することも確認でき、羊にこの飼料を与えて育てた試験では、タンパク質の利用効率を増加させる可能性も出てきたという。名和産業は、この技術開発に関して応用特許を申請した。

 コーヒー残さは全国で年間10万t程度発生しているが、消化率の低さなどから飼料への再利用が極めて困難で、ほとんどが堆肥処理されている。今後、丸紅、名和産業、帯広畜産大学は、連携を深めて飲料メーカーからのコーヒーかすの引き取りを進め、リサイクル飼料を全国の畜産農家に販売し、食品残さの有効活用と飼料の自給率向上に貢献していく。【丸紅(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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