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環境ニュース[国内]

コミカミノルタ、ガラス研磨材に使用される酸化セリウムのリサイクル技術を開発

ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2012.03.02 【情報源】企業/2012.02.29 発表

 コミカミノルタホールディングスは、ガラスの精密研磨材に使用される酸化セリウムのリサイクル技術を開発した。フィルム開発で培った材料技術を活用し、使用済み材を研磨材に再利用できるようにした。酸化セリウムは特定産出国への依存度が高く、供給制限とそれに伴う価格の上昇が問題になり、研磨剤の確保とコスト低減が求められていた。

 使用した後の研磨材のスラリー(懸濁液)に薬剤を加えることで再利用を可能にした。スラリーは、液体中に固体の微粒子が分散している混合物を指し、使用済みの研磨材スラリーには酸化セリウムのほか、ガラス、水などが含まれる。薬剤によってスラリーのガラス成分を分離、除去したうえで濃縮し、酸化セリウムの研磨材の再利用を実現した。

 リサイクルに大型設備は不要で、短い時間でコストを抑えて設備を導入できる。コニカミノルタは、元の品質とほぼ同等まで酸化セリウム研磨材が再生できることを確認した。2011年から自社のHDD(ハードディスクドライブ)用ガラス基板の量産ラインで実用性の検証実験を実施し、開発した技術の実用化を目指している。

 コニカミノルタは、HDD用ガラス基板の生産で酸化セリウム研磨材を使ってきたが、環境への配慮と、希少金属など限りある資源の有効活用を目的に、リサイクル技術を開発した。独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「希少金属代替・削減技術実用化開発助成事業」に採択されたテーマとして研究を進めてきた。【コミカミノルタホールディングス(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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