一般財団法人環境イノベーション情報機構
関西電力、需給見通しを見直し、8月の供給力が増えて予備率の不足は4.8%に改善
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2011.08.03 【情報源】企業/2011.07.29 発表
関西電力は、今夏の電力の需給見通しを見直した。8月の供給力が2986万kWに増え、想定する最大電力に対する供給予備力は152万kWの不足となり、予備率の不足は4.8%に改善する。7月は節電を訴えて何とかしのいだが、8月は供給力が増えてもまだ最大電力には届いていないため、引き続き厳しい状況は続く。8月の最大電力は、前年並みの猛暑だった場合で3138万kWを想定している。これに対して6月の段階で、8月の供給力2938万kW、供給予備力の不足が200万kW、予備率の不足6.4%としていた。新たな需給見通しで供給力を上方修正し、予備力の不足幅は縮小する。それでも最大電力には届かず、家庭や企業の節電に頼ることになる。
関電は、夜間にくみ上げた水を使って日中に発電する揚水発電の稼働増や火力発電の出力向上で供給力を積み増ししたり、大規模発電設備からの調達を進めている。今回は、中国電力が、不具合で停止していた三隅火力発電所1号機(島根県浜田市)を再稼働させて8月に72万kWを他社に融通する、と決めたことが大きな要因になった。
関電は、翌日の予想最大電力とピーク時の供給力を伝える「でんき予報」をサイトに掲載しているほか、電力需給が厳しい状況になった際に電子メールで知らせるサービスを導入。テレビCMや新聞広告を通じた節電の呼び掛けも実施し、8月の最大電力を引き下げて乗り切りたい考えだ。【関西電力】