一般財団法人環境イノベーション情報機構
黄砂実態解明調査報告書まとまる
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2009.06.05 【情報源】環境省/2009.06.04 発表
環境省は、「黄砂実態解明調査報告書」を取りまとめたと発表した。環境省は、平成14年度から、黄砂の飛来実態を科学的に把握するため、日本に黄砂の飛来が予想される日に併せて国内9地点で一斉に浮遊粉じんを捕集し、粒径分布や成分の分析を行う黄砂実態解明調査を実施している。
今回、平成14年度から19年度にかけて実施した、黄砂実態解明調査の結果をとりまとめたとのこと。
(1)東日本に比べて西日本、太平洋側に比べて日本海側の浮遊粉じん濃度が2〜3割程度高い。(2)黄砂飛来時には、人為起源と考えられる硫酸イオン及び硝酸イオンの濃度が相対的に高くなっている。(3)農薬成分の濃度については、通常の環境レベルまたはそれ以下で、水銀成分については、大部分が定量下限値以下。(4)黄砂の粒径は、4μm付近に代表粒径があり、西日本の方が飛来黄砂の粒径が大きくなる場合が見受けられた。−−などが主な内容。
「黄砂実態解明調査報告書の概要」がプレスリリースの添付として、公表されている。
環境省は、より多くの黄砂事例について総合的な実態解明を進めるため、今後とも黄砂実態解明調査を実施していくとのこと。【環境省】