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環境ニュース[国内]

関西電力、仏でのMOX燃料加工を中止 プルサーマル計画は大幅遅延の見込み

エネルギー 原子力】 【掲載日】2001.12.27 【情報源】原子力安全・保安院/2001.12.27 発表

 平成13年12月26日、関西電力(株)から原子力安全・保安院に対し、同社が発注し、フランスのコモックス社のメロックス工場で平成11年11月から加工を開始していたMOX燃料(ウラン酸化物とプルトニウム酸化物混合燃料)について、将来的に原子力安全・保安院の検査合格の見込みがないため、加工中止を決定したとの連絡があった。
 MOX燃料は、使用済み核燃料の中から回収したプルトニウムを通常のウラン燃料と混ぜた燃料で、軽水炉での使用を想定している。現在、日本国内に使用済み核燃料をMOX燃料に加工できる施設がないため、日本の電力会社はフランス・イギリスの再処理工場に加工を発注している。
 なお、関西電力が以前に加工を発注していた英国核燃料会社(BNFL社)では、平成11年12月に燃料検査データの不正が発見しており、この不正データ問題に対応するため、平成12年7月に通商産業省(当時)が輸入燃料体検査に関する電気事業法施行規則を改正し、MOX燃料検査の基準を強化している。
 原子力安全・保安院では、関西電力のメロックス社への発注分について、この基準に基づいて検討した結果、関西電力自らがメロックス社への事前監査・評価を行わずに、元請け会社の原子燃料工業に実施させていたことや、加工開始当初からフランスに関電社員を常駐させ、品質チェックを行っていなかったことを問題視。「今後検査申請が行われても合格とすることはできない」との判断を平成13年11月29日に関西電力に伝えていた。
 フランスでの加工も中止が決定されたことにより、関西電力のプルサーマル計画は大幅な遅延が見込まれることになった。【原子力安全・保安院】

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