一般財団法人環境イノベーション情報機構
浜岡原発1号機の漏水は7月から 機器不調で発見遅れる
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2001.12.26 【情報源】原子力安全・保安院/2001.12.26 発表
原子力安全・保安院は浜岡原子力発電所1号機(沸騰水型、出力54万キロワット)で平成13年11月9日に発見された原子炉圧力容器下部と制御棒駆動機構ハウジング(駆動機構を収めるステンレス製のケース)貫通部付近からの水の漏えいに関連して、中部電力では、12月25日に原因と対策についての中間報告を原子力安全・保安院に提出した。報告書によれば、漏水の原因はスタブチューブ(制御棒駆動機構ハウジングを覆って保護・固定する部分)と原子炉圧力容器との溶接部分のき裂で、き裂ができた原因は特定されていないものの、応力腐食割れによる可能性が高いと推測している。
またこの報告書では、状況評価の結果、水漏れは7月から始まっており、露点計の切替電磁弁の不調により発見が遅れたことを明らかにしている。中部電力では、今後原子炉圧力容器下部からの炉水の漏えい監視強化を図るとしている。
なお、原子力安全・保安院はこの報告を受け、沸騰水型原子炉施設の全ての設置者に対し、同様の事象が起こった際の状況把握体制について注意を促すために、原子炉圧力容器下部から水の漏えいがあった場合、炉水の漏えいかどうかを特定する評価方法について同院に報告するよう指示した。 【原子力安全・保安院】