一般財団法人環境イノベーション情報機構
伊方発電所2号機のシンブル案内管のさび 塩ビテープ混入が原因
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2001.12.19 【情報源】原子力安全・保安院/2001.12.18 発表
平成13年12月18日、四国電力(株)から、平成13年9月に伊方発電所2号機(加圧水型、定格出力56万6千キロワット)の定期検査中に発見されたトラブルの原因と対策についての報告書の提出が行われた。四国電力(株)伊方発電所2号機では、平成13年9月1日から実施されていた定期検査中に、炉内核計装装置シンブル案内管5本の外面にさびの付着を確認。更に液体浸透探傷検査を実施した結果、2本の外表面に傷を確認した。
なお、さび状の汚れは、汚れの上方で発見された1巻のテープを起点とし、原子炉容器金属保温および対面する周辺コンクリートに液だれして、乾いた状態で付着していた。
今回の報告によれば、発見されたテープは建設時の原子炉容器据付時期に混入した塩化ビニールテープの可能性が高く、このテープがプラントの運転に伴い放射線分解して塩化水素が発生し、空気中の窒素や水分、周辺の鉄分などと反応したため、さび状の汚れを含んだ液だれが発生したものと見られる。
四国電力ではシンブル案内管と塩化ビニールテープ回収部分の汚れを清掃し、周辺部分などに影響がないことを確認した。また、トラブル事例集に記載し、関係者全員に周知することとしている。【原子力安全・保安院】