国際海事機関（IMO）60周年記念「国際海事専門家会合」の開催結果を発表

【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2008.10.24 【情報源】国土交通省／2008.10.24 発表

　国土交通省は、平成20年10月21日、22日の両日、東京・赤坂の日本財団ビルで開催された国際海事機関（IMO）60周年記念「国際海事専門家会合」の開催結果を発表した。
　今回の会合は、「IMOの60年とこれから ―アジアからの発信―」を全体テーマとして、基調講演をはじめ、各国代表と我が国海事産業界代表を交えたパネルディスカッション等を実施し、海運の安全及び環境問題への取り組み等について意見交換が行われた。
　21日に行われた記念事業第1部では、ミトロプロスIMO事務局長の基調講演が行われ、国際海運の温暖化対策については、IMOが主導して進めていくべきであること、ソマリア沖海賊対策については、国連安保理へ働き掛けなどを通じて船員の安全を確保していく重要性などが披露された。
　22日に行われた記念事業第2部では、加納国土交通副大臣の特別講演が行われ、温室効果ガス（GHG）排出削減については、すべての国々が参加し、抜け道なくすべての船舶に一律に適用される枠組みとエネルギー効率の改善などによる排出削減措置が必要であること、ソマリア沖で頻発する海賊事件への対応については、関係国による対策強化に加え、引き続きIMOが中心となって、関係国とも協力を図りながら対応する必要性などが述べられた。
　引き続いて行われたパネルディスカッションでは、関水IMO海上安全部長の進行により、各国のIMOに対する期待と直面している課題等についてのプレゼンテーションが行われた。
　また、伊藤海事局長からは、ソマリア沖海賊対策、マラッカ・シンガポール海峡の協力メカニズム、GHG対策などへの取組み状況などを取り上げ、今後ともアジアの意見をIMOへ反映していくために、アジア各国が参加する国際フォーラムの継続的な開催の必要性を提案し、各国の賛同が得られた。【国土交通省】