一般財団法人環境イノベーション情報機構
浜岡原発1号機の配管破断原因「水素の急速な燃焼の可能性が高い」
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2001.12.14 【情報源】原子力安全・保安院/2001.12.13 発表
中部電力(株)浜岡原子力発電所1号機で余熱除去系の蒸気配管が破断した事故の原因について、原子力安全・保安院は「水素の急速な燃焼の可能性が高い」との見解を発表した。同院の見解は、平成13年12月13日付けで中部電力から提出された中間報告書と同院が並行調査を委託している日本原子力研究所からの報告書をもとにしたもの。
原子力安全・保安院によると、(1)破断部に金属が延びてねばった後に破壊されたことを示す破面の小さなくぼみがある、(2)破断部上流の配管にも膨れ現象が認められる−−などの調査結果から、配管内部の圧力の上昇がおこったことが推定できる。また、(3)2号機の類似配管の残留ガスに高濃度の水素と酸素が検出された−−という調査結果からは、事故機の配管でも水素と酸素が滞留していた可能性が指摘でき、これらを総合判断した結果、「破断の原因は水素の急速な燃焼の可能性が高い」との結論に達した。
なお、原子力安全・保安院としては事故発生時の状況調査やシミュレーションなどを更に進め、事故原因の確定と再発防止をめざす。【原子力安全・保安院】