一般財団法人環境イノベーション情報機構
中越沖地震後の柏崎刈羽原発・各プラントの状況を公表 19年8月3日時点
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2007.08.06 【情報源】原子力安全・保安院/2007.08.03 発表
東京電力(株)は平成19年8月3日、新潟県中越沖地震(注1)発生後の柏崎刈羽原発各プラントの状況を原子力安全・保安院に情報提供した。この日の情報提供では、(1)1号機原子炉建屋の放射線管理区域で、地震の際に落下したとみられる作業靴が原子炉ウェル(注2)内でみつかったこと、(2)6・7号機中央制御室で周囲に取り付けられた飾り照明の落下、天井化粧板の脱落・ひび・非常灯ズレ・点検口開放を確認したこと、(3)すでに2か所の継手の破損が確認されていた6号機の天井クレーン駆動軸で、新たに1か所の破損がみつかったこと、(4)1〜3号機の変圧器防油堤底面などに亀裂・割れがみつかり、絶縁油が最大200キロリットル土壌にしみ込んでいるとみられること−−が報告された。
東電は、原子炉ウェル内でみつかった作業靴を今後回収するほか、絶縁油がしみ込んだと思われる防油堤下部・近傍の土壌の調査・回収を検討するとしている。
なお、報告・情報提供を受けた原子力安全・保安院は同日、東京電力が調査したプラント状況の事実確認作業を現地の保安検査官が行っていること、柏崎刈羽原発の主排気筒放射線モニタやモニタリングポストに、異常値が確認されていないことをあきらかにした。【原子力安全・保安院】
(注1)新潟県中越沖地震は19年7月16日、柏崎刈羽発電所から約9キロメートル離れた新潟県中越沖を震源として、マグニチュード6.8の規模で発生した地震。当時柏崎刈羽原発の1号機、5号機、6号機は停止中だったが、運転を行っていた2号機、3号機、4号機、7号機は自動停止した。
(注2)原子炉ウェルは、原子炉圧力容器・原子炉格納容器の蓋を収納している空間。