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環境ニュース[国内]

横須賀港海水からの人工放射性物質検出 文科省専門家会合が「米・原潜の事故によるものではない」と結論 

エネルギー 原子力】 【掲載日】2006.10.11 【情報源】文部科学省/2006.10.05 発表

 米・原潜ホノルルが2006年9月14日に横須賀港を出港した時の海水から人工放射性物質であるコバルト58、60がごく微量検出された件について、文部科学省の原子力艦放射能調査専門家会合は06年10月5日、この放射能調査結果に関して「原潜の原子炉、冷却系の事故・トラブルによるものではない」とする評価をまとめた。
 文部科学省では、米原子力艦の日本への寄港が認められた1964年以降、国内の寄港地3港(神奈川県横須賀港、長崎県佐世保港、沖縄県金武中城港ホワイトビーチ)の海水、海底土、海産生物に関する放射能調査を継続実施している。
 ホノルルについては、今回の寄港時の現地簡易調査では異状が認められなかったが、事業委託先の(財)日本分析センターが出港時に艦尾から採取した海水を改めて詳細に分析したところ、1リットルあたり2.1ミリベクレルのコバルト58、1リットルあたり1.2ミリベクレルのコバルト60が検出されていた。
 なお今回の原子力艦放射能調査専門家会合の評価は、(1)コバルト58、60がホノルル出港時に採取した5か所の海水のうち、1サンプルでしか検出されず、分析した残りの予備サンプルや、海底土から検出されなかったこと、(2)原子炉内で生成される核分裂生成物や、コバルト58、60以外の放射化生成物が検出されていないこと−−などから、「検出されたコバルト58、60が原潜由来である可能性は否定できないものの、ホノルル艦尾周辺の海水中に広く拡散していたわけではなく、ホノルル由来と断定はできない。さらに原子炉、冷却系の事故・トラブルにより放射性物質が環境に放出されたものと考えられない」と結論。また「検出値が環境・人体に影響を与える数値でないことは確認された」としている。【文部科学省】

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