一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

日本原燃、「再処理工場での内部被ばくなかった」と保安院に報告

エネルギー 原子力】 【掲載日】2006.07.04 【情報源】原子力安全・保安院/2006.07.03 発表

 青森県六ケ所村の日本原燃(株)再処理工場分析建屋で、協力会社作業員1名が内部被ばく(注1)した可能性があった問題で、同社は平成18年7月3日、「バイオアッセイ(注2)による測定の結果、内部被ばくはなかった」との調査結果を原子力安全・保安院に報告した。
 日本原燃再処理工場では18年6月24日に、試料の分析作業を行っていた協力会社作業員1名が内部被ばくした可能性が判明。この作業員に対してただちに実施した、全身カウンタ(体内に取り込んだ放射性物質からのガンマ線を測定する装置)、肺モニタ(肺に取り込んだプルトニウムなどからの放射線を測定する装置)による測定結果では放射能は検出されなかったが、鼻腔内の放射性物質についての調査結果では、有意な量の放射性物質を取り込んだおそれが確認されたため、バイオアッセイによる評価を行っていたもの。
 なお日本原燃によると、内部被ばくのおそれが発生したのは、(1)プルトニウム濃度を低くする前処理の実施担当者が分析項目を誤認し、前処理を行わなかった上に、(2)分析前の試料皿の放射能測定の過程でも、プルトニウム濃度計測機器が誤った測定値を表示する−−というミスが重なったため。報告の中には、前処理実施の2重チェック、プルトニウム濃度計測機器の測定範囲拡大と警報機能付加−−などの再発防止策も示されている。
 なお報告を受けた保安院は、この調査結果を「六ヶ所再処理施設総点検に関する検討会」に諮り、確認をしていくとしている。

(注1)吸入、経口、経皮を介して体内に取り込まれた放射性物質によって、身体内部の組織や器官が被ばくを受けることをいう。
(注2)放射性物質を取り込んだおそれがある場合、当事者の尿、糞に含まれる放射性物質を測定することにより、摂取された放射性物質の量を推定する方法。【原子力安全・保安院】

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク