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環境ニュース[国内]

ECCSストレーナ 沸騰水型原子炉32基中18基で閉塞の可能性

エネルギー 原子力】 【掲載日】2006.07.03 【情報源】原子力安全・保安院/2006.07.03 発表

 非常用炉心冷却系(ECCS)ストレーナ(ろ過器)と格納容器再循環サンプスクリーンの閉塞可能性評価結果を報告するよう各電気事業者に指示していた原子力安全・保安院は、全ての原子力発電設備の報告が出揃ったことを踏まえ、その内容をとりまとめ、平成18年7月3日開催の原子力安全委員会に報告した。
 ECCSストレーナは、沸騰水型原発で原子炉冷却材喪失事故時に原子炉に注水するため設置されているECCSポンプに異物が混入しないよう水源である圧力抑制プール内のポンプ吸い込み口に設置してある金網。
 また格納容器再循環サンプスクリーンは、加圧水型原発で1次冷却材喪失事故時に燃料を冷却するための水源として使用する燃料取替用水タンクの水がなくなった場合に、次の水源として漏れ出た1次冷却材を回収して使用するために、格納容器内の底に設置されているタンク。タンク入口には飛散した保温材などの異物の流入防止用として格子状の金属フィルタが設置されている。
 過去にスウェーデンや米国で、ECCSストレーナに保温材などの異物が付着し目詰まりを起こすトラブルが発生したことや、国内の原発の圧力抑制プール内で異物が確認されたことを踏まえ、保安院は16年6月に各電気事業者に、ECCSストレーナの閉塞可能性評価結果や、格納容器再循環サンプスクリーンの有効性評価に必要なデータの報告を求めていた。
 今回の報告内容は、有効性評価に必要な沸騰水型原発と加圧水型原発設備の保温材組成データを示すとともに、「沸騰水型原子炉32基中18基でストレーナ閉塞の可能性が否定できないという評価結果が出たが、いずれの原発も暫定対策実施済み」とする評価・対策状況をあきらかにしたもの。【原子力安全・保安院】

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